続かないのは根性のせい? 生活リズムが整わない仕事を辞めた日【Day 33】

自分史

俺は47歳。転職を30回くり返し、自己破産をして、今は生活保護を受けている。糖尿病と狭心症も持っている。完璧という言葉から、たぶん一番遠いところにいる人間です。

前回(Day 32)で、焼き鳥チェーンを短期で辞めた話を書きました。その続きです。

まず結論から言います。焼き鳥屋を辞めたあと、海のそばの街で住み込みの新聞配達を始めました。人間関係の問題は、ほとんどなかった。それでも続かなかった。理由は、生活リズムがどうしても整わなかったからです。続かないのは根性のせいだと、当時は思っていました。でも今は、そうじゃなかったと思っています。

Day 32の続き――海のそばの街で、住み込みの新聞配達を始めた

焼き鳥チェーンを辞めたあと、次の仕事も住む場所も決まっていませんでした。とにかく、住み込みで働ける仕事を探して、たどり着いたのが新聞配達でした。海のそばの街で、寮から歩いてすぐ海に出られるような場所です。

2020年の春。ちょうど、世の中がコロナで少しずつおかしくなり始めていた頃でした。先のことは何も考えられなくて、ただ「今日、寝る場所と、次の仕事がある」というだけで、少しほっとしていた記憶があります。

昼と夕方の二部制――生活リズムがどうしても整わなかった

新聞配達は、朝刊と夕刊で、働く時間が二つに分かれていました。いわゆる二部制です。早い時間に一度動いて、いったん空いて、夕方にまた動く。文字にすると単純ですが、これが俺にはきつかった。

一日の中に、働く時間と空く時間がぶつ切りで入ってくる。まとまって眠れないし、まとまって休めない。体は動くのに、時間の感覚がずっとちぐはぐでした。今が朝なのか夜なのか、頭のどこかで分からなくなっていくような感じです。

重い自転車で走る日々――体は動くのに、時間の感覚がちぐはぐだった

配達に使う自転車は、新聞をたくさん積むので重かった。走り出しはずっしりして、坂ではよけいにこたえる。体力的にきつくなかったと言えば嘘になります。

ただ、いちばん削られたのは体力そのものというより、リズムでした。動いて、空いて、また動く。そのくり返しの中で、自分の生活の軸みたいなものが、だんだんぼやけていった。何時に寝て、何時に食べて、というのが、自分でもつかめなくなっていったんです。

人間関係の問題はなかった――それでも続かなかった理由

今までの仕事だと、人間関係でつまずくことが多かった。でも、この新聞配達では、そういう大きなトラブルはありませんでした。誰かに強く責められたわけでも、居づらかったわけでもない。

だからこそ、当時は自分を責めました。人間関係の問題もないのに続かないなら、やっぱり自分がおかしいんじゃないか、と。でも今振り返ると、原因は人ではなく、働き方のほうにありました。生活リズムが整わない働き方は、そもそも誰にとっても続けにくい。俺の場合、それがはっきり出ただけでした。

海がすぐそばにあった――そこだけは救いだった

きつい日々でしたが、ひとつだけ救いがありました。海がすぐそばにあったことです。空いた時間に、少し歩けば海に出られる。ぼんやり海を見ていると、ちぐはぐになった頭が、少しだけ落ち着きました。

大げさに「あの海に救われた」と言うつもりはありません。ただ、しんどい時期の中で、そういう小さな救いに気づけたことは、事実として書いておきたいと思いました。世の中が不安でいっぱいだった時期に、海のそばにいられたのは、悪くなかった。

気づいたこと――「生活リズムが整わない仕事」は自分には続かない

ここで、ひとつ分かったことがあります。俺には、生活リズムが整わない働き方は続かない、ということです。

前回(Day 32)で、仕事には「答えのある仕事」と「答えのない仕事」があって、向き不向きがあると書きました。それに加えて、今回は「働き方のリズム」という条件も、続けられるかどうかを大きく左右するんだと気づいた回でした。仕事内容が合う・合わない、だけじゃない。何時に動いて何時に休むか、というリズムそのものも、相性の問題なんです。

2〜3週間で辞めた――すぐ辞める癖と、条件の相性

結局、この新聞配達は、2〜3週間で辞めました。また短期です。すぐ辞める癖については、以前(Day 8)にも書きました。

「また逃げた」と言われれば、そう見えるかもしれません。でも今は、少し違う見方をしています。生活リズムがここまで崩れる働き方は、無理して続けても、たぶんどこかで体をこわしていた。続かないというサインを、無視しなかった。そう思うようにしています。もちろん、次の仕事も住む場所も、また決まっていませんでした。

振り返り――続かないのは根性ではなく、リズムの相性

あらためて振り返ると、この短い新聞配達の時期は、続かないのは根性のせいじゃない、と気づかせてくれた時間でした。

出来事当時の見方今の見方
二部制で生活リズムが崩れた自分の体力・根性が足りない働き方のリズムと相性が合わなかった
人間関係の問題はないのに続かないやっぱり自分がおかしい原因は人ではなく条件のほう
重い自転車がきつかった甘えている体に合わない負荷だった
2〜3週間で辞めたまた逃げた続かないサインを無視しなかった
海のそばが救いだったどうでもいいこと小さな救いに気づけた事実
短期で退職したどこでもダメな人間合う働き方のリズムを探している途中

不規則な働き方が続かなくても、それは根性がないからではなく、その働き方のリズムが自分に合っていなかっただけかもしれません。仕事内容や人間関係だけじゃなく、生活リズムという条件も、続けられるかどうかを決める。自分に合うリズムは、きっとある。俺はそう思うようになりました。

自分史と『考え方』の読み方ガイド

ミスや不器用さで悩んでいる/すぐ辞めてしまう自分を責めている人へ
すぐ辞める癖の話(Day 8)
仕事の向き不向きの話(Day 32)
居場所を選び直した話(Day 31)
考え方の土台(Day 1)

前の話・これまでの流れを読みたい人へ
前回:Day 32から読む

全体の考え方を知りたい人へ
Day 1 / ▶ Day 3

コメント

タイトルとURLをコピーしました