Day 21の続きです。
リフォーム営業を数ヶ月で辞めたあと、俺は2005年8月にCD/DVDレンタル店でアルバイトを始めました。仕事はレンタル対応と書店の品出し。でもその頃、俺はビジネス書や自己啓発書を読み漁って、「自分は成長している」と思い込んでいました。店長に「お店は店長以上の器にはならない」と言い放つような、頭でっかちな8ヶ月です。
書いているのは、47歳・転職30回・自己破産・生活保護・糖尿病・狭心症という、完璧から最も遠い人間です。
「本を読んでも変わらない」「知識はあるのに行動できない」――そんな自分にうすうす気づいている人にも届けばと思って書きます。先に結論を言うと、本を読んでも変わらなかったのは、自己啓発が無意味だったからじゃなく、俺が読んだだけで動かなかったからでした。
Day 21の続き──リフォーム営業のあと、レンタル店で働き始めた
前回(Day 21)、リフォーム営業を「すぐ結果が出ない=向いていない」という即結果思考で、数ヶ月で辞めた話を書きました。
そのあと、また次の仕事を探しました。そうして始めたのが、CD/DVDレンタル店のアルバイトです。
リフォーム営業をどんな考え方で辞めてしまったのか、その経緯はこちらに書いています。今回の「頭でっかちだった頃」の話とつながるので、先に読んでおくと流れがつかみやすいです。
▶ Day 21:すぐ結果が出ないと辞めていた俺の、リフォーム営業3ヶ月の話
2005年8月、CD/DVDレンタル店でアルバイトを始めた
2005年8月、俺はCD/DVDレンタル店でアルバイトを始めました。
仕事は、CD/DVDのレンタル対応と、併設された書店の品出しです。レジに立って、返却を受けて、棚に本を並べる。地に足のついた、まっとうな仕事でした。今でも、ああいう現場を回している人たちを尊敬しています。
問題は、仕事のほうじゃありませんでした。問題は、当時の俺の頭の中のほうでした。
ビジネス書・自己啓発書を読み漁った
その頃、俺は本を読み漁っていました。
ビジネス書、自己啓発書、スポーツ選手の本。「こうすれば成功する」「こう考えれば成長する」「成功者の思考法」。次から次へと読んで、頭の中は、本で読んだ言葉でいっぱいでした。
誤解のないように言っておくと、本を読むこと自体は、今でもいいことだと思っています。問題は、そのあと俺が何をしたか――いや、何もしなかったか、のほうでした。
本で読んだ「成功法則」と、現実の仕事のギャップ
本の中には、「リーダーシップ」「組織マネジメント」「戦略的思考」といった、立派な言葉が並んでいました。
でも、目の前の現実は、CD/DVDのレンタル対応と品出しです。本で読んだ「成功法則」と、実際の仕事との間には、大きなギャップがありました。
本来なら、そのギャップは、目の前の仕事を一つずつ丁寧にやることでしか埋まりません。でも当時の俺は、そうしませんでした。そのギャップを、「知識を披露する」ことで埋めようとしたんです。
「お店は店長以上の器にはならない」と言い放った
ある日、店長が何か指示を出しました。
そのとき俺は、心の中でこう思いました。「この店長、器が小さいな」と。そして、口に出して言ったんです。
「お店は店長以上の器にはならない」
たぶん、野村克也監督の『野村ノート』に書いてあった「監督以上の能力のチームにはならない」を、どこかで引用したんだと思います。本で読んだかっこいい言葉を、自分の言葉みたいにして、店長にぶつけたわけです。
今振り返ると、器が小さかったのは、どう考えても俺のほうでした。店長を悪く言いたいわけではありません。仕事もろくにできないくせに、本で仕入れた言葉だけは一丁前。それが当時の俺でした。
もし今あなたが「本を読んでも全然変わらない」と感じているなら、これだけ覚えておいてください。
本を読んでも変わらないのは、自己啓発が無意味だからじゃありません。読んだだけで、動かなかっただけです。逆に言えば、一歩でも動けば、本はちゃんと効いてきます。
本を読んだだけで「成長した」と勘違いしていた
当時の俺は、本を読むことで、自分が成長したと思い込んでいました。
「自分は他の人とは違う」「自分はもっと上のレベルにいる」。本気でそう思っていました。でも、実際は何も変わっていませんでした。本を読んだだけで、行動は一つも変えていなかったんです。
知識だけが頭の中で増えていって、現実の自分は、何ひとつ前に進んでいない。今思えば、いちばん痛いタイプの勘違いでした。
振り返り──本を読むのは悪くない。動かなかっただけ
当時の俺は、まわりからこう見えていたと思います。
「仕事できないのに偉そうなやつ」。知識はあるけれど、行動が伴っていない。頭でっかちで、現実が見えていない。まさにその通りでした。
はっきりさせておきたいのは、本を読むことは悪いことじゃない、ということです。問題は、読んだ内容を「実践しない」こと。実践しないなら、どれだけ読んでも、ただの知識自慢で終わります。当時の俺は、まさにそれでした。
完璧な知識を頭にためることより、60点でもいいから一歩動くこと。それにようやく気づくまで、俺はずいぶん時間がかかりました。
「完璧に分かってから動こう」とためこんで、結局動けない。あの頃の俺の失敗の根っこにあったこの考え方を、どうほどいていったのか。このブログの土台になっている「60点思考」にまとめています。知識ばかり増えて動けない人に読んでほしい回です。
▶ Day 1:完璧をやめる「60点思考」の話
あの頭でっかちな8ヶ月も、今振り返れば、ちゃんと今の自分に続いています。あんなに痛い時期があったから、今は「読んだだけで分かった気になる怖さ」が、少しは分かるようになりました。
| 出来事 | 当時の見方 | 今の見方 |
|---|---|---|
| 本を読み漁った | 自分は成長している | 知識を入れていただけで、行動は変えていなかった |
| 店長への発言 | 自分は店長より分かっている | 仕事できないのに偉そうなだけだった |
| 知識と現実のギャップ | 知識を披露して埋めればいい | 埋めるのは知識自慢じゃなく、実践だった |
| 自己啓発本 | 読めば変われるはず | 読むのは悪くない、足りなかったのは実践だった |
自分史と「考え方」をどこから読むか──読者タイプ別ナビ
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。今のあなたに合いそうなところから読み進めてもらえたら嬉しいです。
■ 「本を読んでも変わらない・知識ばかりで動けない」で悩んでいる人へ
この記事で出てきた「完璧にためてから動こうとして動けない」を、どうほどいていくか。今の自分を少し許せるようになるかもしれません。
▶ Day 1:完璧をやめる「60点思考」の話
▶ Day 7:すぐ結果が出ないと焦る「即結果思考」の話
▶ Day 8:すぐ諦めて、転職を繰り返した話
■ この続き・前の話を読みたい人へ(自分史編)
このレンタル店の前後の話は、この順番で読むとつながります。
▶ Day 21:リフォーム営業を3ヶ月で辞めた話
▶ Day 20:家具店を理不尽な理由でクビになった話
▶ Day 19:最初の就職先も、向いていなかった話
▶ Day 18:派遣・工場勤務、仕事にムラがあった話
▶ Day 17:大学中退後、一番輝いていた半年の話
▶ Day 16:大学時代の話
▶ Day 15:高校時代の話
▶ Day 14:中学時代の話
▶ Day 13:小学校時代の話
▶ Day 12:幼少期の話
■ このブログ全体の流れを知りたい人へ
どこから読めばいいか迷ったら、まずこの案内からどうぞ。
▶ Day 3:シリーズ全体の案内
▶ Day 10:続かなかったことの話
▶ Day 9:どん底からの再起の話
今日の記録
- 体重:64.60kg
- 散歩:5,213歩
- 食事:朝 オートミール(ブロッコリー、アボカド、ミックスナッツ、ゆで卵2個)/
昼 チキンとブロッコリーとキノコの豆乳クリーム煮/
夜 野菜スープ(豚肉、ブロッコリー、にんじん、カリフラワー、インゲン、ほうれん草、里芋) - 睡眠:21:49就寝、7:00起床、9時間11分
本を読んだだけで成長した気になっていた、あの頭でっかちな8ヶ月も、今に続いています。明日も、淡々と書いていきます。


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